ねめつける、とは相手や対象物を攻撃的にじっと見つめること、または視線で威嚇することを指します。簡単に言うと、にらめつけることです。なまったように聞こえ、方言のように聞こえますが実は標準語です。
漢字表記では睨みつける(にらめつける)、と書き、同時に睨(ね)めつけるとも書きます。
古い言い方なので方言に聞こえる
現代ではねめつけるというのはあまり用いません。
通常、この相手に反感を持って目に力を込めて鋭く視線を向かわせる行為はにらみつける、というのが現代の口語的な用いられ方といえるでしょう。
ねめつける、の用例
▽▽
自分を「真面目だ」と言ってのける臆面のなさ。真面目であることを、心のどこかで軽んじているのではないか。真面目さがいかに大切な美徳であるかに、気づいていないのではないか。いずれにせよ、そんな人間に辞書づくりを任せるわけにはいかない。
荒木が無言でねめつけるばかりなので、男は困惑した様子だ。
引用 ━小説「舟を編む」
△△
この場合、登場人物が定年間近の男性社員なのですが、真面目・誠実さを美徳として他人に対しても厳しい目でその判断基準に照らし合わせるようなタイプです。まさにこうした、古き良き時代の?こだわりを持った人がその気骨をもって他人を厳しく評価するときの眼差しこそ、ねめつける、というのにふさわしい状況かと思われます。
ねめつける はPC・スマホで変換しても出てこない
ちなみに、このねめつけるという単語は、パソコンやスマホで変換しても出てきません。つまり現代ではもう用いられることの少ない言葉である証左でしょう。
文章で、風情をあわらすために用いられるような表記だと思います。
コメント