日本語ボキャブラリーテスト、夏目漱石レベルの意味

arealme.comの日本語のボキャブラリーテストをやってみました。結果は、35981で上位0.11%、もしやあなたは夏目漱石ですか!?あなたなら新しい言葉を辞書に追加できたりして!?

との診断結果でした。

辞書ブログを書いている身として光栄、とまではいかなくても、必要最低限のラインはクリアできたと一安心です。

ただ、安心できないのが、あまりにも内容が簡単すぎて、かえってテストを受ける人が少なくて、結果として相対的に高く出ているのではないかという懸念です。

日本語ボキャブラリーテスト

ボキャブラリーテストの一例

序盤に出てくる問題が下記のような難易度です。基本的な日本語です。

ならうの類義語は:

  1. つかむ
  2. 上げる
  3. 取る
  4. 学ぶ

あたたかいの類義語は:

  1. 情け深い
  2. うっとうしい
  3. 冷たい
  4. まじめな

中盤は以下のレベル。類義語ではなく対義語です。

はじまるの対義語は:

  1. 止まる
  2. 外れる
  3. 終わる
  4. 負ける

そう、簡単です。

こんなレベルで差が付くのかと思います。

しかし、後半、際の際になると一気に難易度が上がります。

泰然自若の対義語は:

  1. 平平凡凡
  2. 津津浦浦
  3. 生生世世
  4. 戦戦慄慄

たをやめの対義語は:

  1. たまゆら
  2. ありてい
  3. あまつさえ
  4. ますらを

というように、わりと難易度があがります。

ちなみに、私の小学6年生(12歳)で中学校受験を控えている娘、しかも読書好きですが、、結果は、

あなたの語彙力は日本の10歳レベルです

との結果でした。ですので、割とシビアな判定はしているのでしょうけれども、内容は基礎レベルです。

しかし、ボキャブラリーつまり語彙力というのは難しいものです。

その時、咄嗟に使えてこそボキャブラリーがあるというものかと思えますが、私の場合はそれが苦手です。今日もツタヤで斉藤孝先生の大人の語彙力の本を読みましたが、その中の一例として、例えば、

お上手ですね → お手の物ですね。

という変換の見本がありました。

知っている言葉です。意味も、どういうシチュエーションで使えばいいのかもわかります。

でも実践でこういう言葉が口をついて繰り出せないのが私であり、その瞬間、TPOに合わせた適切な言葉選びができない自分に自信を無くすのが、私の常々です。

ボキャブラリーはアウトプットできてこそ認められる

当然ですが、言葉はその場面に応じた適切なチョイスができてこそ周囲から認められるものです。そういう意味では、ただ言葉を知っているというだけではまったくもって意味を成しません。

そう考えると、私のように言葉はなんとなく知っていても、使えない、繰り出せないというのは問題です。そうならないためには、

ただ本を読んで言葉を覚えるだけでなく、またこうやってブログに書いて頭に叩き込むように覚えるだけでは足りず、やはり日々の人間関係において、意図的に使う努力をしないと上手くつかえるようにならない、ということを知るべきであると改めて実感した次第でした。

いくら理論を学んでも、実践しないと身につかない、ということです。

ちなみに、ボキャブラリー(語彙力)とは何か?

巷ではよく勘違いしている人がいます。ボキャブラリーとは、面白さとか巧みな話術とかそういう意味合いでとらえている人が多数います。

これは、その昔、一世を風靡したテレビ番組のボキャブラ天国(※ウィキペディアより:1992年10月14日から1999年9月26日までフジテレビ系列局で断続的に放送されていたフジテレビとハウフルス共同製作のお笑いバラエティ番組シリーズである。通称「ボキャブラ」「ボキャ天」。視聴者から投稿される「ボキャブった」作品(格言・物や人の名前・歌の歌詞などのダジャレ・替え歌をVTR化したもの)を品評する。作品VTRの最初には、画面左上に作品ナンバー(No.001から通し番号で表記)で、画面中央に投稿者の都道府県と市区郡町村名・投稿者名が表記されて本題に入る。) に起因するのだと思います。要は言葉を面白おかしく表現することがボキャブラリー、という意味という誤解です。

TV番組の放映時期からすると、世代的に限定されるわけではありますが、言葉の誤用はマジョリティにより下の世代へと伝播することは往々にしてあり、世の中の方がそれに合わさなければならいことは歴史を見ると明らかです。つまり、このボキャブラリーという言葉は、もともとの言葉の意味自体がおぼろげなこともあり、誤用として広がっているともいえるでしょう。

ボキャブラリーの本当の意味

ボキャブラリーの意味は、weblioの辞書によると、

言語における言葉を総体的に指し示す表現。言語体系や学術分野、個人の言語能力といった範囲に含まれている単語を指す。個々の単語ではなく単語の集まりを指す語である。

日本語ではボキャブラリーは「語彙」と訳される。

という解説です。

実にほんわり。

明確に解説ができない概念を表す言葉だと思います。これはどの辞書を見てもしかりです。

要は、ある事象に対し、いかに言葉で多様に表現できるか?という意味だと言えるでしょう。

 

 

 

コメント

  1. 津山 より:

    このテストは確かに簡単すぎますね。しかし、スマホに慣れ、本を読まなくなった現代人がどれだけとれるかはやってみないと分からないでしょう。基準は30000点だそうです。

  2. 真央 より:

    小学6年生ですが25000点近くでした。始めのほうはすごく簡単、後半の熟語は難しい、というか知らない言葉でした。

  3. 文学科二回生 より:

    管理人さんと同じくらいの点数でした。
    しかし、ボキャブラリーはテストだけでは図れない難しさがあると思います。
    知っていてもTPOにあわせて適切な言葉選びができるか、これを操ってこそ、認めらるものだと思います。

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