しける、の意味

しける、の意味を調査、解説します。これほどシンプルでいて難解な言葉は珍しいと思います。方言?標準語?しかも、意味合いの似た同音異義語も存在して悩ましい言葉です。
時化と漢字で書いて、シケと読みます。これは海が荒れている様子です。
湿気ると表記して、しける、と読みます。これは食べ物が湿気を含んだ状態です。本来のカラッとした品質から判断して湿った状態、シナっとした食感になっていることを指します。
これらの言い方、、自分が当たり前に生まれ育った土地ではなんの疑いもなく使う『しける』という言葉ですが、いざ大人になり、広い社会に触れてみると、あれ?意外と誰もそんな言葉を使っていないな、と感じることがあります。
しかし、調べてみると、意外にも出自はあり、堂々と言葉として使った時に、「なんて言ったの?」と指摘されても問題のない言葉なのかもしれません。

しける、は食べ物が湿気を帯びる意味

まずは、これだと思います。名詞が動詞化した日本語はたくさんありますが、しけるのシケもまた、湿気(シッケ)に由来しているのではないでしょうか。

袋を開けてしばらく経って食べたシナっとしたポテトチップスの残念さ。ちょっと空気に触れただけでしけるポップコーンの食感の情けなさ。

特に、しける食材としては菓子なのでしょうけど、やはりスナック菓子はその代表です。乾きが売りのものは湿気を帯びてはいけないのです。

  • ポテトチップス、ポップコーンなどのスナック菓子
  • あたりめ、さきイカ などのイカ珍味
  • 煎餅などの米菓

こういった品はしけてはいけません。それすなわち品質不良であり劣化です。

食べ物が湿気を帯びた時の漢字表記は湿気る

しける。湿気という水分を含んだ状態を表す言葉に、る、という助動詞を付与して湿気る、しける、です。

食べ物としての乾物、例えば海苔、スナック菓子などが水分を帯び、シナっとして本来のカラッと、シャキッとした食感を失った状態は、しける(湿気る)といい、これは標準語です。なぜな広く使われていないため、地方出身者にとっては、

あれ?方言??

と疑念を抱きますが。。

湿気るというより、しめる(湿める)と口語的には言うでしょうか。

海が荒れている様子は、時化ると表記

使う言葉に癖があり、漁師言葉と言われるくらいの固有のバラエティがありそうなものですが、

漁師町ではほぼ全国共通で用いられる言葉が、時化と凪(シケとナギ)です。

時化は海が荒れて漁に出られない状態、凪は穏やかな状態の海を表現します。

この場合の時化を動詞したものが、しける、です。反対に凪の状態になることをナギる、というはずですがこれは何故か聞くことはないでしょう。存在するのかしないのか分からない言葉です。

パッとしない、冴えないの意味はひらがなで、しける

しけた親父、という表現があります。冴えない、パッとしない中年を指します。

とはいいつつ、この世知辛い世の中。自分だけはそうはならない、なるまいと若い頃思っていて、実際に心がけていても加齢による衰えは残酷で着実に朽ちていくものです。これは、ある時からそう感じるようになります。基準は厄年と言われている歳周りからでしょう。昔の人はよく人間観察ができていたんだなあと思わずにいられないくらい、リアルに自分の身にも衰えを感じます。

以上、しける、の意味でした。

これほど単純でいて聴き慣れない、認識しづらい言葉はないかと思います。

 

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