実は幼少の頃は人が苦手ではなかった

ママ充

今でこそ、人間というものに気を遣いすぎてへとへとになるワタシですが、実は幼少期は割と人が苦手ではありませんでした。

ワタシが思ったことを口にすれば、人は笑い、

天使の輪をつけたキューピッドが舞い踊り、ほうぼうにこぼれ落ちんばかりのハートの矢を射れば、色とりどりの衣装をまとった小人たちが艶やかな楽器で心踊るメロディを奏で、それを聴いた蝶や小鳥が空を飛び交うような楽園がそこに再現されるような心地を覚えていたからであります。あの荘厳な全知全能の神ゼウスをしても顔をほころばさずを得ない、
珠玉の愛嬌がワタシにはあったのです。
ワタシはユニコーンの背に乗り、世界はメリーゴーランドが回るように時を刻んでいたのです。

それがいつしか、
キューピッドは卑猥な体毛を生やし、小人たちは老獪な体たらくとなって演奏代をむしりとり、空にはコウモリがおぞましく舞う、楽園のバラは枯れ、ゼウスも元の威厳をもって雷を遺憾なく落とす世界に成り果ててしまったのです。


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今では人と会えば、まるでどこかの大臣でも接待しているかのようなプレッシャーを覚え、土下座のまま移動できるキャリーの上に、ちょうどスケートボードを片足でこぐようにしてこの肉体を運んでいるような勝手の悪さを禁じえないのです。

平静を取り繕い日々何事もない普通の人を演じ、表向きは涼しそうにしている反面、心の中では汗をかき、またそれが、ばれやしないかとお多福の能面をそっと持ち出しかぶるのです。

灼熱地獄の真夏に、冷涼な空気を運ぶクーラーはもしかすると女神の吐息に感じられるものかもしれませんが、

その陰には室外機たる飾り気のない無骨な体系の一部が、人々の目に触れることもなく、奴隷のごとく轟々と稼働させられ、生臭く、まるでゴキブリでも燃料材にしてガマガエルの燻製でも作るかのような、魑魅魍魎のエサを作るかのような製造工場がそこに建立されるのであります。

その製造工場こそが私の心のコアであり、息苦しさを説明するにはもはや想像にかたくないでありましょう。



アナタは私と似てる?>>管理人はこんな人






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