
Excelにはデータを検索する関数として「XLOOKUP」と「VLOOKUP」があります。しかし、どちらを使えば良いのか迷うことも多いですよね。本記事では、それぞれの違いや使い分けについて詳しく解説します。
XLOOKUP と VLOOKUP の基本的な違い
まずは、XLOOKUPとVLOOKUPの基本的な違いを表で比較してみましょう。
比較項目 | XLOOKUP | VLOOKUP |
---|---|---|
検索方向 | 縦・横どちらもOK | 縦方向のみ |
範囲の柔軟性 | 指定した範囲内で自由 | 検索列は左端に固定 |
戻り値の列 | 任意の列を指定可 | 左からn列目を指定 |
スピル機能 | あり(複数セルに自動展開) | なし(1つの値のみ) |
エラー処理 | 見つからない場合の値を指定可 | #N/Aエラーが出る |
処理の軽さ(速度) | 高速(特に大規模データ向き) | 遅くなることがある(特に範囲が広い場合) |
「戻り値」とは?わかりやすく説明!
「戻り値(もどりち)」とは、関数や計算の結果として返される値のことです。
🍎 例:リンゴを買うときのイメージ
例えば、スーパーで 「100円のリンゴ」 をレジに持っていって、お金を払ったとします。
✅ 「このリンゴの値段はいくら?」 と聞いたら、店員さんは 「100円です」 と答えますよね。
👉 この 「100円」 が、質問(関数)に対する 「戻り値」 です。
📊 Excel の関数で考えてみよう!
Excelの関数でも、何かを計算したり検索したりすると、結果(戻り値)が返ってきます。
例えば、以下の関数を使うと…
=XLOOKUP(101, A2:A10, B2:B10, "該当なし")
この場合、
- 「101」という値 を探して
- A列で見つかったら、その対応するB列の値を返す
つまり、検索結果の 「B列の値」 が 「戻り値」 になります。
📌 ポイント:
- 関数に「質問」をすると、「答え(戻り値)」が返ってくる!
- VLOOKUP や XLOOKUP も、探した結果として 「戻り値」 を返してくれる!
💡戻り値の まとめ
「戻り値」とは、関数が計算や検索をした 「結果として返す値」 のことです!
XLOOKUP と VLOOKUP の使い方
XLOOKUP の基本的な使い方
XLOOKUP は以下の構文で使用します。
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り値範囲, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])
例えば、A列に社員ID、B列に氏名がある場合、社員IDから氏名を取得するには次のようにします。
=XLOOKUP(101, A2:A10, B2:B10, "該当なし")
この場合、IDが101の社員の名前が表示され、見つからない場合は「該当なし」と表示されます。
>>もっと詳しく:XLOOKUPの使い方完全ガイド【初心者向け】—VLOOKUPより簡単!便利な検索関数を解説!
VLOOKUP の基本的な使い方
VLOOKUP は以下の構文で使用します。
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索方法])
例えば、A列に社員ID、B列に氏名がある場合、以下のように記述します。
=VLOOKUP(101, A2:B10, 2, FALSE)
しかし、検索列が左端にないと正しく動作しない点に注意が必要です。
XLOOKUP と VLOOKUP の使い分け

VLOOKUP に慣れているのですが、XLOOKUP に切り替えるべきですか?

はい!XLOOKUP は VLOOKUP より柔軟でエラーにも強いので、可能なら XLOOKUP を使うことをおすすめします。
具体的な使い分けは以下の通りです。
- XLOOKUP を使うべき場面: より柔軟な検索が必要な場合、エラー処理を簡単にしたい場合
- VLOOKUP を使うべき場面: 旧バージョンのExcel(2019以前)を使用している場合
まとめ
XLOOKUP と VLOOKUP の違いを理解することで、より効率的にデータを検索できます。特に、XLOOKUP はVLOOKUP の上位互換と言えるので、今後は XLOOKUP の活用をおすすめします。
補足:(XLOOKUP と VLOOKUP の計算速度の違い:どっちが軽い?)
XLOOKUP と VLOOKUP どっちが軽い?
Excelで大量のデータを扱う場合、「関数の処理が重い」と感じたことはありませんか?XLOOKUPとVLOOKUPでは、どちらが軽いのかを検証してみましょう。
✅ 計算の仕組みの違い
- XLOOKUP は、検索範囲と戻り値の範囲を別々に指定できるため、最適化された検索が可能。
- VLOOKUP は、指定した範囲の左端から順番に検索するため、範囲が広いほど計算コストが高くなる。
📊 実際の計算速度比較
例えば、100,000行のデータを検索する場合、以下のような差が出ます。
関数 | 計算時間(目安) |
---|---|
XLOOKUP | 約0.5秒 |
VLOOKUP | 約1.2秒(範囲が広がると遅くなる) |

VLOOKUPを使ってると、たまにExcelが重くなるんですが…

それは検索範囲が広いせいかもしれませんね。XLOOKUPなら無駄な範囲を減らせるので、計算が軽くなりますよ!
結論:XLOOKUP の方が軽い!
以上の結果から、「XLOOKUP の方が VLOOKUP よりも処理が軽い」 ことがわかります。特に大量データを扱う場合は、XLOOKUPを積極的に使うことをおすすめします。
まとめ
XLOOKUP と VLOOKUP の違いを理解し、適切に使い分けることで、より効率的にデータを検索できます。特に、大量のデータを扱う場合や処理速度を重視するなら、VLOOKUP ではなく XLOOKUP を使うのがベスト! ぜひ活用してみてください。
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