IF関数の複数条件をネストする入れ子構造を簡単にする方法(ネスト苦手)

エクセルのIF関数はとても便利な機能です。個人的も好きな関数です。これあると楽です。

AならばB、CならばDというように条件を与えることで判定してくるとっても便利な関数。一方で、こじらせると面倒な関数でもあります。

ネスト、という入れ子構造です。

これは条件を複数あたえるもので、例えば、以下のようなランク分けがあるとします。

ランク 点数
A 90~100
B 80~89
C 60~79
D ~59
獲得点数 判定
68  これを求める

これを求めるためにはIF関数を使って、

獲得点数に応じて、判別するIF関数を使わねばなりません。

ここで登場するのがネストです。

IF関数をこの場合だと4つ使う必要があります。

 

ネスト(入れ子)は、どこでカッコ()を閉じているか訳が分からなくなる、苦手

このネスト構造は最初の2つくらいはなんとかなるのですが、数が多くなればなるほど、どのIF関数のカッコと応対しているのか訳が分からなくなってきます。

順を追って見て考えれば分かるはずなのに、数が多いと何回見ても途中で訳が分からなくなってパニックになるのです。

おそらくこれは人間の脳があまり得意とする構造ではないのでしょう。同じような記号が続くので退屈して集中が持続できないのです。一瞬でも気を抜くともう迷子、また最初に戻って、ええと、このIFに対応するカッコがこれで、偽の場合だから、この数式が対応して、あれ?真か偽か?ええい、ポチ!

ティン♪ エラーです。

と、何回やっても合わず気が狂いそうになるのです。頭で分かっていても捉えることができません。

IF関数を複数用いるネスト(入れ子)を簡単にするワークシート

私はとても苦手なので、作りました。

IF関数のネスト(複数条件の入れ子)を簡単にする方法

このシートです。

青の部分に論理式、および、真の場合、偽の場合と入力し、

条件の数に応じて、下に出力される数式を選びます。

4つ条件がある場合は(4)のところの数式をコピーして、値貼り付けし、冒頭のIFの前に「=」をつけます。

※基本的に偽の場合に分岐するように作っています。

IF関数のネストを簡単にするワークシートの使い方

まず下記よりエクセルのフォーマットをダウンロードしてください。

IF関数のネストを簡単にするワークシート

※ダウンロードせず自力でやられる方は、下記のように入力するとよいでしょう。今後も使う場面があるでしょうから自分で作っておいたほうが理解も進み、また使い回しやすいかもしれません。

IF関数のネストを簡単に

A14からは見切れていますので下記に示します。

A14:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&G2&H2

A15:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&G3&H3&H3

A16:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&G4&H4&H4&H4

A17:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&A5&B5&C5&D5&E5&F5&G5&H5&H5&H5&H5

A18:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&A5&B5&C5&D5&E5&F5&A6&B6&C6&D6&E6&F6&G6&H6&H6&H6&H6&H6

A19:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&A5&B5&C5&D5&E5&F5&A6&B6&C6&D6&E6&F6&A7&B7&C7&D7&E7&F7&G7&H7&H7&H7&H7&H7&H7

A20:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&A5&B5&C5&D5&E5&F5&A6&B6&C6&D6&E6&F6&A7&B7&C7&D7&E7&F7&A8&B8&C8&D8&E8&F8&G8&H8&H8&H8&H8&H8&H8&H8

A21:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&A5&B5&C5&D5&E5&F5&A6&B6&C6&D6&E6&F6&A7&B7&C7&D7&E7&F7&A8&B8&C8&D8&E8&F8&A9&B9&C9&D9&E9&F9&D21&G9&H9&H9&H9&H9&H9&H9&H9&H9

A22:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&A5&B5&C5&D5&E5&F5&A6&B6&C6&D6&E6&F6&A7&B7&C7&D7&E7&F7&A8&B8&C8&D8&E8&F8&A9&B9&C9&D9&E9&F9&D21&A10&B10&C10&D10&E10&F10&G10&H10&H10&H10&H10&H10&H10&H10&H10&H10

A23:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&A5&B5&C5&D5&E5&F5&A6&B6&C6&D6&E6&F6&A7&B7&C7&D7&E7&F7&A8&B8&C8&D8&E8&F8&A9&B9&C9&D9&E9&F9&D21&A10&B10&C10&D10&E10&F10&A11&B11&C11&D11&E11&F11&G11&H11&H11&H11&H11&H11&H11&H11&H11&H11&H11

A24:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&A5&B5&C5&D5&E5&F5&A6&B6&C6&D6&E6&F6&A7&B7&C7&D7&E7&F7&A8&B8&C8&D8&E8&F8&A9&B9&C9&D9&E9&F9&D21&A10&B10&C10&D10&E10&F10&A11&B11&C11&D11&E11&F11&A12&B12&C12&D12&E12&F12&G12&H12&H12&H12&H12&H12&H12&H12&H12&H12&H12&H12

A25:=A2&B2&C2&D2&E2&F2&A3&B3&C3&D3&E3&F3&A4&B4&C4&D4&E4&F4&A5&B5&C5&D5&E5&F5&A6&B6&C6&D6&E6&F6&A7&B7&C7&D7&E7&F7&A8&B8&C8&D8&E8&F8&A9&B9&C9&D9&E9&F9&D21&A10&B10&C10&D10&E10&F10&A11&B11&C11&D11&E11&F11&A12&B12&C12&D12&E12&F12&A13&B13&C13&D13&E13&F13&G13&H13&H13&H13&H13&H13&H13&H13&H13&H13&H13&H13&H13

使い方

論理式の所に数式を入れます。

この際に、プラス「+」で入力を始めます。イコール「=」で始めると最後に出力される式でエラーになります。

数式の入力が終わったら、数式の冒頭にアポストロフィを入れて下さい、これです。→ ’

これは文字列として認識させるためです。※そうしないと下の式にうまく反映しません。

 

続いて、条件の件数に応じて下に続く論理式に式を入れていきます。偽の場合の欄は、複数条件の一番最後に入力すればOKです。(例:条件が4つあれば、上から3つ目まではブランク、4つ目に値を入れるとよいでしょう)

 

解説:上のシートに入力している式が、「&」によって結合されているだけの簡単な構造です。

最後に、下に出力された式をコピーして、値貼り付け、最初のIFの前に「=」を付け足すことで計算式として認識されます。

※一度このシートがどんな構造になっているか確認を出来ればしておくといいと思います。

※ちなみに、この「&」で文字を連結させる式は、他のブックに貼り付けができません(値貼り付けになる)。そのため、専用のワークシートとして保存しておき、出力された数式を文字としてコピーして正規のブックに移植する、がいいかもしれません。

YouTubeで実際にやってみた動画を載せます。

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