エルゴテナーは流通段階で用いられる、金属製で格子状に三方を囲われ、移動できるためのキャスターが備え付けられたものを言います。
流通業(卸売)や小売業で用いられる、商品・荷物を配荷するための備品です。
別名、カゴ車(かごしゃ)やカゴ台車とも呼ばれるものです。
エルゴテナーの写真
これは、エルゴテナーが量販店で活用されている様子を撮影した様子です。この量販店では赤く塗られたエルゴテナーとグレーのエルゴテナーが用いられていました。使用用途としては、段ボールのお客様への無償提供です。お買い物の際にかさばると持ち運びに支障がでるので、段ボールを使用して荷物をコンパクトにまとめ、持ち運びに寄与させるという取り組みです。ちなみに段ボールはゴミクズ同然ですが、荷物の移動手段としては、相対的な軽量度合、また丈夫さという観点から、広く日本の国民生活に浸透している紙素材の箱型包材です。
エルゴテナーが用いれる意味
エルゴテナー(カゴ台車)が現代日本のモノの流通過程では広く用いられています。これはパレットという運搬材(フォークリフトで刺して持ち運びする板状の運搬台素材)と同等のメジャー感があり、今後もこのエルゴテナーが廃れることはないでしょう。
このカゴ状である形態が、最低限の重量感と頑丈さを保持しているため、モノを運ぶのにこの上ない最終形態であるからです。
エルゴテナーの形態と仕様
エルゴテナーとは、三方がカゴ状に覆われて一方が開放されています。この一方が開放されることにより、荷物の出し入れがスムーズになります。荷物を一通り詰めると、荷崩れを防ぐため、開放された一方に、横一文字に、閂(かんぬき)のようにしてロックする機能があります(※写真でいうと開放された側の横側に棒がぶら下がっており、それを片側に架けることで荷物の倒れこみを防止することができます。)
エルゴテナーあるある
エルゴテナーだけでなく、こういう運搬器具を使って運ぶ場合、一般的には後ろ歩きになります。
つまり、押すのではなくて、引く、という形態をとります。
なぜか?
それはエルゴテナーなどの大きな台車を押すと視界が遮られ、お客さんなどに気が付かず接触事故を起こす可能性があるからです。
そこで台車を引きながら後ろ歩きで運ぶ、首をネジって進行方向へ。こうすることで視界が担保され接触事故を防ぐことができます。
ただ、
この姿勢は、足の指にこのエルゴテナーのキャスター部分が乗り上げるという悲惨な事故を引き起こす原因にもなりえます。ほぼ、このエルゴテナーを扱ったひとなら一度はやらかしたことがあるであろう、あの一瞬の激痛。これはエルゴテナーあるあるです。
くれぐれも後ろ向きにエルゴテナーを引きながら店内やバックヤードを歩行する際は、足をキャスターで引かないよう注意しましょう。
エルゴテナーの色
エルゴテナーはだいたい、赤かグレーが重に用いられます。
赤は注意を引く色であり、そこに注意してくださいね、大きな荷物を積んだ台車が通りますよ、という警告になります。
グレーは経費を抑える意味、また汚れが目立たないという意味でもいいでしょう。一般的に塗料は白→黒→黄土色→赤錆→青・緑→黄色→真紅というように値段が高くなりますが、白や黒だと汚れが目立つ、そこで灰色にすることでそれは解決、またコストも抑えられて一石二鳥ということです。
以上、エルゴテナー、これは流通の心臓とまではいかなくても、赤血球ともいえるぐらいの大事なツールだと思います。
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