モブ、の意味は漫画や映画、ドラマなどで名前のない脇役のことをいいます。
mob(もぶ)と英語で表記され、和訳では暴徒や有象無象(うぞうむぞう)といえます。
物語には主人公がいて、脇役がいる、そしてその他大勢が必要です。このその他大勢以上、脇役未満の、なんとなくその場に出演して、決して不要な役割ではないのだけれどもいたほうが、絵ずらとして映える、というような役どころといえるでしょう。
つまりは、ちょっと目立つエキストラ、これこそモブといえるでしょう。
名前はなく、長くも映らない、でも確実にその場面で必要だろう、という存在。
モブの例
料理でいうと、刺身に添えるタンポポや、ハンバーグの横に添えるパセリなどはモブっているといえるかもしれません。このパセリが例えばコーンポタージュの上に散りばめれるドライパセリになると話は違ってくるでしょう。そうなったときはモブではなく主人公(コーンポタージュ)を引き立てる脇役となるからです。
モブを日本語で表現して妥当なのは、主役・脇役・端役のうち、端役
端役、という表現があります。
これは物語の中心となる主役、ではなく、その敵であったり仲間となるような立場の脇役でもない、道ですれ違うときに何やらヒソヒソ話をしていて、それがその場の空気を暗に物語るような役回りをする、いわば端役(はやく)です。
モブは端役
モブとは端役、というのが分かりやすい表現でしょう。
脇役以下の名前が出てこないような役回りといえます。
いてもいなくてもいいわけではない
モブの存在意義は?と聞かれると悩ましいですが、アニメや漫画の世界、つまり視覚で訴求が大事な表現において、モブは大事です。例えば名前はなくとも、セリフがなくとも、その場でグッタリとしているだけで物語の空気感をつくるからです。言葉で、流行性の病原菌が蔓延した、と表現するよりグッタリしたモブが何人も描かれているほうがインパクトがあります。
つまりモブは大事なのです。
モブの誤用と誤解釈
私ははじめ、このモブという言葉を知らず(アニメ界の専門用語だと思っていた)にいました。
当時はやっていた中華歴史漫画の「キングダム」に出てくる蒙武(もうぶ)という屈強なキャラがいるのですが、これが物語序盤でうざったい役回りをするものですから、それを揶揄する意味合いで名前をイジッてモブ、と言っているだと真剣に思っていました。
モブ、意外と知らないと恥ずかしい、、とまではいかなくても知っておいたほうがよい言葉だと思います。
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